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システム導入の成否を分ける!目的・目標設定と明確なビジョン策定のポイント

システム導入を成功へと導くための鍵を握るのが、「システム導入で何を実現したいか」というビジョンの明確化です。本記事では、ビジョンの明確化がもたらす利点と、目標・目的・ビジョンを設定する際の具体的なプロセスについて解説します。

失敗しないシステム導入のために!ビジョンの目的と明確化の重要性

システム導入におけるビジョンとは、プロジェクトの展望や理想とする業務プロセスなど、導入後のあるべき姿をイメージしたものです。

システム導入プロジェクトを成功させるには、明確なビジョンが不可欠と言われています。では、なぜビジョンがそれほど重要性を持つのでしょうか。

社内で共有し、合意形成を図るため

1つ目の理由は、ビジョンを社内で共有する必要があるからです。システム導入の成功には、経営層やユーザー部門などの異なる立場にあるステークホルダー間の合意形成が欠かせません。社内調整は難航するケースもあり、それぞれの利害関係を調整しながら意思決定をするには、そのための判断基準が必要です。

明確なビジョンによって、システム導入で解消したい課題や実現したい姿を社内に示すことは、合意形成の際の指針となるでしょう。

システム導入後に評価を行うため

2つ目は、事後評価で「ビジョンを実現できたか」が1つの指標となるからです。

システム導入には、企業にとって何らかの効果や利益を見込んだ投資という側面があります。それゆえに事後評価では、ビジョンが実現されたか、開発費用や保守費用などに見合った売上増加・業務効率化などの効果が得られているかなどを検証し、システムの改善やさらなるIT投資の検討が行われます。その意味でも、評価基準の軸となるビジョンは、できるだけ明確に描くことが重要です。

システムベンダーへの情報伝達に使用するため

3つ目は、ビジョンを示すことでシステムベンダー側の理解を促し、有益な提案・助言を得やすくなるからです。可能であれば、提案依頼書(RFP)などでビジョンを明文化し、システムベンダーへの情報伝達に役立てると良いでしょう。

明確化されたビジョンの共有により、プロジェクトに参加する全メンバーが「なぜこのシステムを導入するのか」への理解が深まり、同じベクトルに向かって考え、行動できるようになります。結果として導入後の満足度も高まり、失敗しないシステム構築にまた一歩近づけるはずです。

システム導入のビジョンを明確にする2つの方法

次に、ビジョンの明確化に有用な以下の2つの方法をご紹介します。
・ビジョンを「目的」と「目標」に落とし込んで言語化する
・解決したい現状の課題を洗い出す

それぞれを詳しく見ていきましょう。

目的・目標設定でビジョンを言語化する

システム導入における「目的」とは、「なぜこのシステムを導入するのか」の答えにあたるものです。導入後のあるべき姿を示すビジョンと概念が似ているものの、この二つは同一ではありません。「目的」とはビジョンをわかりやすく言語化もしくは文書化したものと捉えると良いでしょう。

他方、「目標」とは、目的達成に向けて設定する具体的な到達点を指します。目的は、プロジェクトの中でより上位の方針であることから抽象的・定性的になりがちです。それゆえに目的を実現する手段として、より具体的な「目標」を定めます。

目標設定の条件は、「数値化されていること」「達成したかどうかが明確に分かること」の2点です。達成度を測るための定量的な指標となり、時系列での比較もしやすくなります。

目的・目標設定の具体例には次のようなものがあります。

例1
【目的】プロジェクト管理システムの導入で、業務効率化と品質向上を目指す
【目標】
・手動で行っていたデータ処理を自動化して、人為的ミスが○%削減
・進捗やタスクを見える化することで、プロジェクト遅延の発生率が○割減少
例2
【目的】Excelによる顧客管理をSFA・CRM連携のシステムで一元管理し、営業力を強化
【目標】
・全部門で顧客情報の入力・更新・閲覧を可能に。社員の情報共有を促して機会損失を防ぎ、新規顧客獲得○%増
・案件管理・商談管理・実績管理も集約。タイムリーで的確な指示や助言が出せるようになり、売上が○万円アップ

現状の課題を洗い出す

ビジョンを策定するときには、実際に困っている現状の課題を洗い出すのも有益な方法です。解決したい課題はビジョンを考える上でのヒントになります。

既存システムからのリプレイスの場合は、既存システムの良い点と悪い点の両方を洗い出しておくと良いでしょう。良い点を踏襲するか否かは、この後のプロセスである要件定義でシステムベンダーとのすり合わせを行うのが得策です。

システムベンダー側は、システム導入のビジョンや現場で抱える課題を早い段階で把握できれば、より建設的な提案を行えるだけでなく、実装すべき要件をユーザー企業から引き出しやすくなります。具体的なビジョンをすぐシステムベンダーに提示できない場合は、「社内方針でDX推進が決まった」といった粒度の内容でも構いません。その時点ですでに決まっている事項があれば、早めに共有しましょう。

ビジョンを明確にして、理想的なシステム導入を実現しよう

システム導入プロジェクトでは、明確なビジョンの有無によってシステム導入後の満足度や成功率が大きく変わります。

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